ルナ憲一のひとりごと

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始まりは、『特捜最前線』の第1話から10年間に渡ってチーフプロデューサーを務め、シリーズを大きく支えてこられたテレビ朝日のプロデューサー高橋正樹氏との出会いでした。新宿のルナといえば知らない者はいないとまで言われ、ギター弾き語りであちこちのクラブからひっぱりだこで超売れっ子の頃、歌舞伎町のクラブ「アイドル」で弾き語りをしていた私に、テレビ朝日のプロデューサー、高橋正樹氏からドラマに出てみないかと声を掛けていただきました。人気刑事ドラマ「特捜最前線」も初期の頃は、挿入曲はオーケストラを使っていたのですが、生の音を使いたい、ということでギターの演奏を一手にまかされレギュラーで使っていただけることになったのです。最初は音楽のみの起用でしたが、そのうち役者としての出演もどうかということになりシナリオを書いて下さって、できあがってきたのが「195話 殺人メロディーを聴く犬」の三戸辺 健の役でした。
それからは二谷英明さん、大滝修治さん、本郷功次郎さん、藤岡 弘さん、横光克彦さん、夏 夕介さん、誠 直也さんほか、レギュラー出演者との意気もぴったり合って、毎週東京大泉の東映撮影所のスタジオで出来上がったラッシュを見ながら、監督から「ルナちゃん、ここ殺される場面20秒」「ジャジャジャーン」と場面に合った効果音や演奏を入れていきます。刑事たちが現実に悩みながらも事件を解決していく姿を描いたヒューマンドラマとして毎回高い視聴率を稼ぎました。私、ルナ憲一のギターの生音の哀愁と臨場感あふれる演奏もなかなかの好評で、最終回まで演奏させていただきました。エンディングテーマの「私だけの十字架」は、今でも名曲として知られています。
しばらくしてドラマの最後に流れるテロップのスタッフの中に”ルナ憲一”の名前を出してもらえるようになりうれしかったですね。現場のスタッフ、出演者との交流も楽しく、放映される番組を毎週自宅のテレビでみるのが楽しみでした。

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